Murao Lab.
Graduate School of Intercultural Studies, Kobe University

基本的なネットワークの設定

1. ネットワークインターフェイスへのIPアドレスの設定

UNIX系の計算機でネットワークを起動するには ifconfig コマンドを 利用する. 例えば,eth0 というネットワークインターフェイスに 133.30.244.XXXというIPアドレスを付与して,ネットワークを起動す るには以下のようにコマンドを実行する. 詳細はman ifconfigで参照のこと.

% ifconfig eth0 133.30.244.XXX up
計算機のIPアドレス(IP address)
国際文化学部に割り当てられているのは 133.30.244.0/24 〜 133.30.246/24 というネットワークで, このうち情報論講座の計算機に利用できるのは 133.30.244.1 〜 133.30.244.253 までの 253台分である. このうち, 133.30.244.xx 〜 133.30.244.xx は固定アドレス用, 133.30.244.xx 〜 133.30.244.xx はDHCPによる動的割り当て用と なっている. サーバには,固定アドレスを割り当てるが,実際にどのアドレスが空いており使用 して良いかは情報論講座の計算機管理グループ (xxxx@ccs.cla.kobe-u.ac.jp)に聞くこと.
ネットワークインターフェイス
NIC (ネットワークインターフェイスカード.イーサネットの場合にはイーサ ネットカード) によってインターフェイスは異なる(必ずしもeth0ではない) ので注意すること. 例えば,FreeBSD で DEC21X4X 系 NIC の場合には de? (? は数字.一枚目のカードなら0) となる. 通常,デバイスの認識は OS の起動時に行なわれるので,起動時に画面に出 るメッセージをよく見ていると,自分の計算機のインターフェイスが何であ るか知ることができる. 起動時のカーネルのメッセージをログに残しているような OS の場合にはこ れを参照することにより知ることができる. dmsgというコマンドでもログの一部を参照できる. その他のログについては /etc/syslog.conf にその場所が記されており, 多くの場合,カーネルのログは /var/log/messages に記録される.

2. ネットマスクとブロードキャストアドレスの設定

サブネットマスク(netmask)
サブネットマスクは,ネットワークの範囲を指定する. 前述の通り,情報論講座に割り当てられているネットワークは 133.30.244.0/24なので,サブネットマスクは 255.255.255.0(24ビットマスク)となる.
ブロードキャストアドレス(broadcast address)
ブロードキャストアドレスを指定する必要がある場合には,ネットワーク アドレスと,ネットマスクの0になっている部分のビットを1にした値(0.0.0.255) の論理和 133.30.244.255 を指定.

これにもネットワークの起動と同様に ifconfig コマンドを用いて,以 下のように設定を行なう. ネットマスクに指定した 0xffffff00255.255.255.0 と同 じ意味である.

% ifconfig eth0 netmask 0xffffff00 broadcast 133.30.244.255

3. ルータの設定

ルータ(router, ゲートウェイ, gateway)
ゲートウェイというのは,ネットワーク内の計算機とネットワーク外の計 算機との通信の橋渡しをする計算機のことである. 神戸大学では,ゲートウェイとなる計算機には,ネットワーク部の最後の 1オクテットを 254 にしたIPアドレスが割り振られているので, 情報論講座では 133.30.244.254 を指定する.

デフォルトのルータがないばあいには,routed というデーモンプロ グラムを実行させておくが,神戸大学ではデフォルトのルータが指定されているので, routeコマンドを用いて明示的に以下のように指定する.

% route add default 133.30.244.254 0

4. ホスト名の設定

ホスト名の設定は hostname コマンドを用いて以下のように行なう.

% hostname gundam-seed

5. 現在の設定がどのようになっているのかの確認

現在,ネットワークインターフェイスがどのように設定されているのかを知る には ifconfig コマンドに-a オプションを付けて実行する. 例えば FreeBSD では以下のように表示される.

% ifconfig -a
eth0: flags=8843 mtu 1500
        inet 133.30.244.39 netmask 0xffffff00 broadcast 133.30.244.255
        ether 00:00:f8:21:20:11 
        media: autoselect (10baseT/UTP) status: active
        supported media: autoselect 10base5/AUI manual 10baseT/UTP  10baseT/UTP
lo0: flags=8049 mtu 16384
        inet 127.0.0.1 netmask 0xff000000 

これにより,この計算機のIPアドレスが133.30.244.39であること, ネットマスクが 0xffffff00 であること,ブロードキャストアドレス が 133.30.244.255 であることが確認できる.

ルータの設定を確認するには netstat -r を実行すれば良い. この時,defaultのルーティング先(gateway)が 133.30.244.254 になっていれば正しく設定されていると言える.

6. 実際にこれらの設定はどこで行なわれているのか?

以上の設定は,実際には OS の起動時に半ば自動的に行なわれている.

実際にその作業を行なっているのは FreeBSD では /etc にある rc で始まるスクリプトである. ネットワークに関しては rc.network が行なっている.

Linuxの場合はディストリビューションによって異なるが,多くのLinux では RedHat Linuxの構成に従い,/etc/rc.d 以下に rc?.d (? は run level によって異なる数値)というディレクトリを用意し, その下に設定用のスクリプトが置かれている. これらは実際には /etc/init.d 以下のスクリプトへのリンクである.

これらを確認のために見てみるのは結構なことであるが, 中身がちゃんと理解できるまでは書き換えないほうが良い.

実際の設定は,これらのスクリプトから参照されるテキストファイルを書き換え ることで行なう.

FreeBSD の場合には /etc/rc.conf であり, Red Hat Linux の場合には /etc/sysconfig 以下のファイルを書き換える. FreeBSD では /stand/sysinstall という専用のプログラムがあるので, それを利用して設定の変更(/etc/rc.confの書き換え)を行える.

いずれにしても rc ファイルと呼ばれる起動時にこれらの設定を行なう スクリプトファイルを良く読み,何が行なわれているのかよく理解した上で, これらの書き換えを行なうこと.

これらのファイルを読む努力ができないのであれば,Windows系OSの利用をお勧めする.

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